アガベの種子って比較的強くてカビにくい印象があります。ユーフォルビアの種子もそこまでカビたりしないんですが、問題はパキポディウムなんですよ
パキポディウムって僕の中でかなりカビやすい印象があって、土での播種だとカビのリスクが高くなると思ってます
だからより滅菌処理がしやすくて無菌状態を作りやすいタッパーでの播種を選んでいます
という訳で今回はタッパーでの播種方法についてお伝えします
初心者におすすめの品種
播種を始めるにあたって、最初はトラブルの少ない育てやすい品種から始めるのがおすすめです
パキポディウムならデンシカウレがおすすめです。日本生まれの交配種で実生ということもあってかなり育てやすい印象があります

播種から約2年3ヶ月後のパキポディウム・デンシカウレ
パキポディウムの中でも丸くなりやすく、可愛いフォルムが特徴の品種です
ユーフォルビアならオベサとバリダがおすすめです。こちらもトラブルが少なくて育てやすいですよ!

播種から約9ヶ月後のユーフォルビア・バリダ
バリダもオベサもどちらとも丸さが特徴的な品種ですが、バリダは伸びた花芽がそのまま残り、棘の様に残っていくという違いもあります
どちらも育てやすくオススメです
最初から難しい品種に挑戦して失敗するとモチベーションが下がってしまうので、まずはこのあたりから始めてみてください
播種時期はいつがいい?
播種時期は夏型か冬型かによって変わります
• 夏型(パキポディウムなど):3月下旬〜4月上旬がベスト
• 冬型:10月上旬〜11月下旬がおすすめ
その植物が夏型か冬型かを調べてから播種時期を決めるようにしましょう。
タッパーと道具の準備
タッパーのサイズはそこまで気にしなくて大丈夫です。種子同士がくっついていてもあまり問題ないので、意外とたくさん蒔けますよ
ちなみに僕は自家採種したパキポディウム・デンシカウレの種子100粒を手のひらサイズのタッパー1個で播種したことがあります
同じタッパーでバリダの種子約200粒播種したこともあります

ただ、1つのタッパーにまとめすぎると万が一カビが出たときに軒並みやられるリスクがあるのは頭に入れておいてください
キッチンペーパーは基本的に何でも大丈夫ですが、比較的水分を含みやすい厚めのものが理想です。トイレットペーパーは水で溶けてしまうのでNGです!
ベンレートは殺菌剤として必須アイテムです。僕はGFベンレート水和剤を使っています

タッパー播種の手順
① タッパーにキッチンペーパーを敷く
タッパーの底にキッチンペーパーを敷きます。
② ベンレート水でしっかり湿らせる
キッチンペーパー全体がしっかり湿るようにベンレート水を含ませます。
③ 浸水させた種子を並べる
播種準備編でお話しした通り、事前にベンレート水で12時間浸水させた種子をキッチンペーパーの上に並べます。
④ 蓋を閉じて温度管理
蓋をして25〜30度をキープできる場所に置きます。夜間に温度が下がる場合はヒーターマットを使うといいです

⑤ 1日1回は必ず空気の入れ替えを
蓋を閉じたままにしていると空気が淀んでしまうので、少なくても1日1回は蓋を開けて空気の入れ替えをします。これ、地味に大事なんです
⑥ 2日に1回はキッチンペーパーを交換する
2日に1回はキッチンペーパーの交換をしてあげてください。ベンレート水を使っていても古くなったキッチンペーパーは腐りやすくなるので、交換のたびに新しいベンレート水で湿らせてあげましょう
発芽までの目安
発芽までの日数はアガベと変わらない感じで、早いもので2日、遅くても10日くらいです。
1週間以上経っても発芽しない種子は一度取り出して浸水からやり直してみてください。諦めずにやり直すと発芽してくれることもあります!
やりがちな失敗談
ここで僕が実際にやらかした失敗を正直にお伝えします笑
温度の上げすぎは絶対NG
発芽率を上げようと温度を上げすぎると、タッパーの中で種子が蒸されて一発で腐ります
種子の中から白いドロドロが出てきたらもう終了です。25〜30度をしっかり守りましょう
キッチンペーパーの交換を怠らない
キッチンペーパーの交換をさぼるとやっぱり腐りやすくなります。面倒でも2日に1回は交換してあげてください。
鉢上げのタイミングにも注意
取り出すのが遅れると、タッパーの中で根が伸びてキッチンペーパーに絡まって取り出しにくくなるし、最悪蒸れて溶けてしまいます
逆に早すぎると今度は鉢で湿度管理が必要になってしまいます
なので発芽を確認してから1日程度置いてから鉢に移すのがベストかなと思ってます
発芽したら鉢に移す

発芽を確認してから1日置いてからピンセットで慎重に取り出して鉢に移します。発芽直後に土に移してしまうと結局蓋をして湿度管理が必要になってしまいます
上の写真はユーフォルビア・バリダの発芽後の様子ですが、これくらいに根が出ていると安心できます
鉢のサイズは成長速度や何粒蒔くかによって変えています
1株ずつ個別に育てるなら小さいプラ鉢でも十分ですが、複数株まとめて管理したい場合はプレステラがおすすめです

複数株を1つの鉢にまとめるメリットはスペースを取らないこと、それだけです笑
スペースが無限にあるなら正直1株ずつ管理したいですね。複数株をまとめると1株ずつ育てるより成長が遅くなるし、もし何かしらの病気が出たら全部ダメになるリスクもあるので
発芽後に播種する用土
用土はアガベと同じ播種用土で大丈夫です。マグァンプは中粒を使っています

ゼオライトは根腐れ防止として混ぜ込んでいます。園芸用を使うのが安心ですが、コスパが気になる方は床下用もおすすめです
床下用は園芸用と同じ鉱物なのでコスパが良いんですが、防虫剤が使われているものがあるので注意が必要です
僕はカインズの床下用ゼオライトを問題なく使えています

ちなみに、播種用土じゃなくて育成するための用土でも大丈夫だったりします
アガベや塊根植物の用土として販売されている用土に発芽した根を刺す感じで植えます
この時種子を潰したり根を折ったりすると終わる可能性大なので慎重にタッパーから移していきましょう
鉢上げ後の管理
芽がしっかり出て体力がつくまでは腰水管理が無難ですが、余裕があればこんなやり方もおすすめです
バケツに水を溜めて、鉢ごと表土ギリギリくらいの位置まで浸水させます。その後取り出して水を切って管理場所に戻す。表土が乾ききる前にまた浸水、という繰り返しです
この方法だと根に酸素が供給されて根が健康になるし、成長も促進されるようです
手間はかかりますが、やってあげると株の育ちが全然違う気がします
腰水からの卒業タイミングは根がしっかり張って、塊根部がぷっくりしてきたら切り替えどきです
鉢上げ直後はまだ根が安定していないので、しばらくはLED直下を避けて光を控えめにしてあげましょう。徐々に光量を上げていくと株へのストレスが少なくて済みます。

アガベ種子をタッパーで発芽させる
塊根植物やユーフォルビアだけじゃなく、アガベ種子もタッパーで発芽させることができます
やり方は今回お話しした通りの方法で発芽する事ができます

でも正直あまりオススメしません
理由は2つあって、1つ目は「発芽率が低い」という大きなデメリットです
発芽するにはしますが、僕が試したところ土に直接蒔いた時よりも発芽率が大きく下がりました
何故、発芽率が下がるのかは正直分かりませんが、僕の方法だと発芽率は下がってしまったのであまりオススメ出来ないです
2つ目は「発芽した種子の脆さ」です
どの種子も水を含むと柔らかくなって、種子の強度が落ちるのですが、アガベ種子は特に柔らかくなる印象があります
1日水に浸した程度ならそこまでですが、発芽する頃にはかなり柔らかくなってしまいます
なので、発芽した種子をタッパーから移すためにピンセットで摘んだときに潰してしまったり、ピンセットの先で刺してしまったりするともうアウトです
そんなリスクがあるのでアガベ種子に関してはタッパーで発芽させるのはあまりオススメしません
まとめ
• パキポディウムはカビやすいのでタッパー播種がおすすめ
• 初心者にはパキポならデンシカウレ、ユーフォルビアならオベサ・バリダがおすすめ
• 播種時期は夏型なら3月下旬〜4月上旬、冬型なら10月〜11月
• 温度は25〜30度をキープ、上げすぎると種子が腐る
• 1日1回空気の入れ替え、2日に1回キッチンペーパーの交換を忘れずに
• 発芽確認から1日置いてから鉢上げする
• 鉢上げ後は腰水管理、塊根部がぷっくりしたら切り替え
• 光は控えめから徐々に上げていく
アガベだけじゃなくて、他の植物の実生も奥深くとても面白いので、是非チャレンジしてみて下さいね!


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